中ノ大倉尾根、峰ノ茶屋 |
1978(昭和53)年4月22、23日 |
那須には何度か通った。ことに残雪期がよかった。ときとすると強風に悩まされることもあったが、そう危ないところもなく、家人と2人で残雪の山を楽しむのには絶好の山域だった。定宿は三斗小屋温泉煙草屋で、ほっぺたのぽっと赤いおかみさんが愛想よかった。
上 北温泉から中ノ大倉尾根に取り付いて登ること約3時間、尾根は広がって雪原のようになってくる。オデコをじりじり焼きながら、「こんな楽しいことがほかにあるだろうか」。
中 煙草屋から見る大倉山から三倉山へ続く尾根。残雪たっぷりの嬉しくなってしまう山々だ。この年の秋の好日、やはり煙草屋に泊まって、この尾根を会津側の音金へと歩いた。
下 峰ノ茶屋。この前年の4月初め、三斗小屋温泉側からこの鞍部を越したときの風はすごかった。必死でピッケルにしがみつき、四つんばいになって、やっとの思いであった。ここで飛ばされたという話を何度か聞いている。
(2013.2)
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