37. 達居森      2002(平成14)年12月16日

福島県と宮城県の山の二日間。初日は朝早い新幹線で郡山、そこへ車で来ている吾妻小舎の遠藤さん夫婦、それに郡山市の仁井田研一さんと合流し、仁井田さんの案内で宇津峰676.9bと一盃山855bに登った。

夜は福島市の遠藤さんの家に泊めてもらい、翌日、すなわちこの16日の朝、遠藤さんの車で仙台へ。ここで昨日の仁井田さんとその夫人、さらに仙台市に住む五十嵐雅子さんと一緒になり、まず、市内の蕃山356bに登った。しかし、あまりに簡単に登れ昼前におりてきたのでは間が持てない。「それでは、これからタッコモリにいきましょう」との五十嵐さんの発案だが、そのタッコモリとは山なのかどうなのか。山だとしても、それがどこにあるのかなどは、さっぱりわからない。

車は北にいい加減走ってから、なにやらいうダムの脇でとまり、「ここが登山口です」。なるほどと、云われるままに登ってみれば、冬の短日にしろ、せかされることもなくて楽に登れて眺めもよく、大いに気に入った低山だった。頂上の案内版で教えられたのは、このタッコモリとは達居森と書いて大衡村の西端にあり、高さは262.7bある由。それに、いつか登りたいと願う七ツ森の連なりがよく見えたのが嬉しかった。だが、その七ツ森も、今に至っては登らないで終わってしまいそうである。なお、前日に登った一盃山や宇津峰にはけっこう雪があったが、それよりも大分北にきているにもかかわらず、この達居森には雪のユの字もなく、明るい雑木林の気分のよい道が続いていた。

補記 

1.仁井田研一さんは東北の山に詳しく、『山と溪谷』誌にもしばしばガイド記事や写真を載せているので、その名をご承知の方もあると思う。

2.「仙台市から国道四号線を一五`ほど北上すると、左側にお椀を伏せたような特異な山容を見せる七ツ森山群が見えてくる。そのなかで、孤高を誇っているのが笹倉山507bである」とは、『東北百名山』(山と溪谷社/1990)の一節。  

3.帰ってから宮城の分県地図を見て、大衡村(おおひらむら)は仙台市から20`少々北にあり、登山口のあるダムは牛野ダムということを知った。(2018.12) 
  

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