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         吉澤巌 2016.1.14



御坂峠で20年近くも富士山とにらめっこして暮らしてきたのだから、もう、あまり近くまで行って富士山を眺めたいという気持ちはない。遠くから拝めば充分である。

吉行淳之介が、若い頃にはありがちの恥ずかしいよしなしごとを突然思い出してジクジとするのを「キャッと叫んでろくろっ首」と書いていたように憶えているが、つまり富士山を眺めるとそんな気分になるのである。

とはいえ、他人と一緒にともなれば自分勝手にはいかない。なんといっても富士山は大スターだから、たまには主演映画に誘うくらいはしなければならない。だが、どうせなら自分がまだ行っていない場所からを眺めてみましょうと出かけたのが吉澤巌だった。その眺めはご覧のとおり、要するに秘めたるものなど何もないオールヌードという有様で、参りました、もう勝手にしてくださいとういうしかない。

(2022.3) 

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