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          丸山(笹尾根) 2009.3.5



横山厚夫さんの『1日の山・中央線私の山旅』(実業之日本社)を私は1987年に購入して、そこに載った山々に通い始めた。かなりの山にすでに登ってしまったが、ごそっと抜け落ちた地域があって、それが上野原や大月近辺の山々である。車で出かける身には駐車場所などの段どりが面倒だし、ことに縦走ともなれば、金を使えば車の回収はどうにかなるにしても、独りか夫婦だけの山歩きであれば、それもちょっとためらわれるのだった。

木曜山行なら人数をたのんでタクシーを使ったとしてもさほどの負担にはならない。そこでこのときまでに2回計画に入れたのだったが、いずれも雨で流れ、これが3度目だった。

文字通り三度目の正直で、朝からすっきりと晴れ渡った。ところが何とJRが事故で高尾駅で止まり、東京からの参加組が立ち往生するというアクシデントが発生、またしても笹尾根危うしと一瞬思われた。しかし京王高尾駅までこちらが迎えに行くことで何とか事態を収拾、八ヶ岳組4人に横山夫妻、深田夫妻、山田哲郎さんをはじめ東京組を7人加えるという前代未聞の布陣の大所帯は、予定の30分遅れで無事鶴川上流田和の集落を歩き出したのだった。

このときは丸山まで縦走して小棡へ下った。天気もよく、新雪を踏んでの気持ち良い山歩きだったから、その先の尾根も歩こうとは思っていたものの、果たさないまま6年たってしまった。それは、やはり笹尾根は東京の山だという意識が私に強いからで、同じ距離を移動するなら東京の山よりは信州方面の山へ行きたいと思うからだろう。

(2015.4)

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