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          王岳 2008.12.4



御坂山塊でも大石峠以西、ことに西湖北側に連なるあたりを奥御坂と呼んだりもする。十二ヶ岳、鬼ヶ岳、王岳が山域を代表する山である。山歩きを学生時代以来再開したころ足しげく通った山々だが、それらの登山口にあたる根場に観光施設が出現して、麓の様子はずいぶん変わった。

王岳は根場から鍵掛峠を経て登るのが一般的で、車利用なら往復するしかなかったのが、頂上から南に尾根伝いに根場へと下るコースが拓かれ、一筆書きに周遊できることになった。この道で下ったことがなかったので、一度たどってみようと木曜山行の計画に入れたのだった。

御坂の山だからと、ヒマラヤニスト渡辺玉枝さんを誘って河口湖で合流、西湖畔の駐車場からさあ出発という段になって、自らの大失態を発見した。靴がない。車を換えてきたので、山靴を積み忘れたのである。運転用のサンダルで登ることにしたが、雪でも降ったあとなら登れないところだった。

余談ながら、このサンダルはこの何年か前に買ったのだが、以来、山歩き以外の90パーセント以上はこれを履いていて、いまだに現役である。つまりもう10年間ずっとほとんどこのサンダルだけを履いていることになる。留め具は自分で修理したりもしたが、皮が切れたり底がはがれたり、致命的なことがないのはたいしたもので、こんな丈夫な履物は前代未聞である。予備にもう一足買っておけば一生普段履きはもういらないのではないだろうかと探してみたら、まだ現役で売っているらしい。お勧めする。(参照

ともあれサンダル履きでもなんとか頂上には着いたが、途中では見え隠れしていた富士は完全に雲に隠れてしまった。頂上から下る径は尾根伝いのところはまずまずの雰囲気だが、堰堤工事用の車道にわりと早く出るので、半分くらいは車道歩きになるのが風情に欠ける。

駐車場に戻るころには富士山がまた見えるようになっていたのだったとたわらさんの写真を見て思い出した。

(2015.3) 木曜山行の報告へ

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