永明寺山(南大塩

リハビリ中のたわらさんが久しぶりに参加するというので思案した。天気は、信州方面も含めて、これも久しぶりの暖かい好天だという。

そこで、最近のマイブームの山、永明寺山にまた出かけることにした。山中に張り巡らされた主要な歩道の一部に、まだ歩いていないところがあって、そんな興味もあったのである。

予報どおりの暖かい日で、その分、北アルプスも少々霞みはしているものの、とにかく展望は申し分ない。人の歩くことの少ない径は柔らかくて実に気持ちがいい。しかし、古くからの作業道がいたるところで分岐していて、近道かと踏み込んだら少々の藪漕ぎをさせれられたが、こんな山ならそれも愛嬌のうち。

頂上の大公園はほぼ貸切で、よりどりみどり、使い放題のベンチに座って、この上ない、のんびりした時間を過ごした。

片山(甲府北部)

裏のご隠居さんから声がかかったので、3月初めての山歩きに出かけることにした。甲府では20℃にも気温が上がるとの予報に、高冷地の住人としては、ちょいと季節を先取りしてやろうと考えた。

となると、行先は甲府の北山で、手っ取り早く片山かなあと思ったけれども、さすがに新鮮味が薄い。そこで、この山に巡らされた径の中で、歩き残した、ほとんど最後といってもいい径を歩くことにした。すなわち、頂稜の歩道以外、めったに人を見かけることのない片山の中でも、さらに人の訪れの少ない、山の北側に通じた径を歩く。

現地へ行く途中の敷島の里では今しも梅が満開で、もうすっかり春めいている。かたや、我々の住処では道路に先週の除雪した雪が残っているのだから、えらい違いである。

もともと車が通れるように造った道は、いまや入口もわかりづらい。多くの倒木で塞がれており、ひさしく車の往来もないらしい。車の道だから傾斜は緩やかだが、それでも歩いていると汗ばんでくる。川向うの山のてっぺんがきれいな雑木林になっていて、こんどはあそこに行ってみようかと思う。

最近は頂上のない山歩きばかりだから、一応、片山(大宮山)の最高点には敬意を表した。

その後、お気に入りの座敷に移動して、甲府盆地を睥睨し、お山の大将になって昼を過ごした。
帯那山(甲府北部)

先週の片山のとき、裏のご隠居さんと、来週も行きましょうよという話になっていた。ところが前日が今季一番の積雪になって、雪かきで体力消耗したかもしれない。さてどうしましょうかとお伺いをたてると、「晴れそうだから行きましょう」と意気軒高である。

晴れるのはいいとしても、信州方面では朝方の凍った車道が気になるし、しかも休日でもある。さてどうしようかと考えていると、ペンタコさんから参加したいとのメールがあった。

昨今、ペンタコさんという名前は山旅掲示板でお見掛けしていたものの、それが誰かはわからなかったのが、去年、初めてロッジに泊まってくれた川崎のHさんだったことがやっとわかった。私のガイドブックの読者で、前々から泊まってみたかったのだそうだ。木曜山行にも参加してみたかったというのだが、勤めで平日には休めなかったのが、たまたま木曜が祭日となってチャンス到来となったとか。

では、途中で落ち合えるようにと甲府駅より東側の山を考え、帯那山を思いついた。しかし山梨市駅で落ち合って聞いたら、去年の秋に登ったばかりだという。しかも、帯那山から大蔵経寺山へと歩いて石和駅に至ったという、ふつうは思いつかないようなマニアックなルート、しかも女性の単独行なのだから相当な猛者である。これでは、こちらがお手柔らかにというしかない。

じゃあ、どこか他の山にしましょうかと聞いたら、帯那山でまったく構わないとのこと。ま、季節が違えば風景も違うし、雪があればなおさらである。では初志貫徹としましょう。

太良峠下からの登山道の雪に足跡はなかったが、水ヶ森林道に出てからは、さすが休日だけあっていくつかの足跡が現れた。せいぜいが足首くらいの軽いラッセルとはいえ、長く続くと楽ではない。ともあれ、おそらく今季最初でおそらく最後の雪山ハイクとなった。

頂上では先着のふたりが入れ替わるように下ると貸切になった。大展望とともに昼のひと時を過ごしたあと、頂上南の大伐採地でもう一度休憩しようと行ってみたが、4年前には伐採されたばかりだったのが、植林が終わり、張り巡らされた鹿柵が景色を隠していた。あと5年もすればまた違う風景になっているだろう。

太良峠まで尾根伝いに歩こうと思っていたが、小さな上下が面倒になって、遠回りでも途中から水ヶ森林道を歩いた。舗装路も雪に覆われていれば悪くない。のんびり歩いて大団円となった。
早春の小森川右岸稜線を歩く(谷戸・瑞牆山)

たわらさんから声がかかったので、近場でどこぞいいところはないかと考えた。近場の山だって選択肢は無数といってもいいが、どうせなら、たわらさんとはまだ歩いていないところがいいだろう。長年一緒に歩いているたわらさんだと、選択肢は狭まるのである。

十数年前、小森川沿岸の山にせっせと通ったことがあった。誰かが書いていたのは、このあたりは、地形図4枚が重なるところで、見落とされがちな山域だというのである。しかし、今はパソコンでシームレスに地形図が見られる時代である。そうやって眺めてみると、あるわあるわ、まずどんな案内書にも出て来ない、興味深い稜線や突起がいくらでもある。

それらを次々に訪れて、歴史的な意味でもっとも興味深かったのは、小森川左岸、観音峠に至る御嶽参道で、ここには何度となく通った。そして、もっとも良かった稜線は、小森川右岸、鳥井峠から東へ延びるそれだった。

あんまり良かったので続けざま春秋に何度も歩いた。それからちょっと間があって、最後に歩いたのは6年前のことである。それをつい最近のように感じていたのは、ますます歳月が早く過ぎているのだろう。

この稜線はたわらさんと歩いたことがなかったし、そもそも私があのあたりとはずいぶんご無沙汰でもある。ここのところの暖かさで、早春の雰囲気になっているだろう。よし、行く先は決まった。

最高です。ほとんど奇跡かと思える美しい尾根道、あくまで柔らかい地面、これをいったい年に何人が歩くだろうか。前回、伐採直後で度肝を抜かれたところは、実生の松が多く育っており、植えられた落葉松もかなり大きくなっていた。眺めが楽しめるのもあと数年かもしれない。

少々眠たげではあるものの、展望もまずまずだった。ダンコウバイが咲き、ウグイスの声を初めて聴いた。新緑のころにまた行ってみたくなった。

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