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天の河原南稜下降(谷戸)
去年の冬場は茅ヶ岳の裾野の伐採地を探しては展望目的で歩いた。なにせ伐採地の展望は数年の命だから、見つけたら早めに行っておくにこしたことはない。
八ヶ岳高原ラインを通ることはめったにないが、たまに通りかかると、車窓からちらりと見える伐採地が気になっていた。元日がすばらしい好天だったので、初詣帰りに山々を眺めようと、その伐採地に行ってみて、その広大さにびっくりした。伐りも伐ったり、そして出現した風景は、その位置から、例えば清泉寮から、またはまきば公園からと似通ってはいるとはいっても、やはり異なる新鮮さがある。
この光景をみて、軽い山歩きのコースが頭に浮かんだ。地元だから、ごく気軽にも出かけられる。しかし、なにせ展望目的だから、好天でなければ行く意味もない。
新年最初の木曜山行で早くもその好天が訪れた。よし、ではさっそく思いついたルートで歩いてみよう。しかも前日の夜には雪が降ったので、まばゆいばかりの新雪を踏んでの雪山ハイクにもなったのである。
深いところで10センチ程度の新雪を蹴散らし、真正面の富士に向かって下るとは正月にふさわしい。Iさんとふたり、正月三が日の毒抜きをするにはちょうどいい雪山ハイクであった。
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饅頭峠南稜伐採地(茅ヶ岳)
去年の冬に何度も出かけた茅ヶ岳南麓の伐採地の中でも、その雄大さが随一だった、饅頭峠南稜の伐採地へはもう一度行きたいと思っていた。
というのも、そのときには三之蔵から延々と尾根をたどったので時間を食い、肝心の伐採地に出たときには南アルプスの山々が少々逆光気味になっていたからである。
今回はすがぬまさんが参加することになったので、スケッチ時間をたっぷり取れるように、伐採地に簡単に出られる方法で行ってみることにした。前回の三之蔵からの行程の三分の一くらいとなる。
午前中は青空ではなかったが、大気が澄んで、山々はやたらとくっきりとしていた。冬にはめずらしく北アルプス方面が青空で、槍穂の峰々が白く輝いていた。
ちょうど1年ぶりとなった伐採地には早くも藪がはびこっており、もう自由に山腹を歩き回れる状態ではなかった。それでも、展望はまだまだ抜群である。風もなく気温も高いという、のんびりするには絶好のコンディションで、豪勢な風景を前にした長い昼休みには、すがぬまさんは絵を一幅描きあげた。
後半は、ぶらぶらと茅ヶ岳の美しい林の中を歩き、冬の山歩きの楽しみを満喫した。
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天の河原南稜下降ふたたび(谷戸)
4日に歩いた天の河原南稜をもう一度歩いてみようと思ったのは、その日には方向をちょっとあやまって、わずかながらではあるが、予定していた部分を歩きそこなったからだった。前回はIさんとふたりきりだったので、今回参加の面々が初めてなのも好都合である。
そして昨日、そのわずかな部分が富士を眺めるのには絶好の場所だったことを知った。
八ヶ岳や甲斐駒はすっぽりと雪雲に入っているが、富士や金峰はすっきりと見えている、つまり、典型的な八ヶ岳南麓の冬の風景である。
4日と同じく天女山からでは短すぎると、美し森を出発点としたのは、美し森から天女山の間を歩いたのは、もう20年も昔のはなしで、それは、学校遠足の定番コースとて、そんな団体に出くわしてもかなわないと敬遠していたからだった。
真冬ならそんな団体もいないし、ごく有名な地元のコースをたまには歩いてみるのも悪くないと思ったのである。が、これが遠回りにしてもいささか勝手が違った。もっと簡単に歩いたように思っていたのが、記憶なんてあてにならないもの、こんなに長かったかと思ったし、道々の様子もほとんど覚えていなかった。
風さえなければ南向きの日当たりのいい場所を歩くのだから、氷点下10度といえども大したことはないのだが、あいにく風が強かった。それでも、これだけの絶景を眺めながら歩けるなんてぜいたくの極みである。
さて、天の河原からは方向を定めて、前回歩きそこねた防火線に向かう。途中、百頭を越えるほどの鹿の群れが前を横切っていった。
今回は狙い通りに出た防火線が、まさかそのために伐り開いたわけでもあるまいが、まるで富士山をうまく収めるためにカラマツを伐ったような防火線だったのである。
こりゃ、新緑と黄葉が楽しみなことである。
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金ヶ岳山麓徘徊(茅ヶ岳)
裏のご隠居Iさんとふたりだけだというので、近場で、車2台を使って遊べるようなルートはないかと考えた。
今年はこれまでずっと伐採地めぐりなので、ものはついでと、金ヶ岳山麓の、まだ行っていない伐採地に行ってみることにした。行人山麓から兎藪西稜を越えて烏帽子岳西稜まで行ってみようというのである。
兎藪西稜の林の雰囲気が大好きで、かつては兎藪登山や金ヶ岳登山、また、春の山椒摘みにと何度も通ったところである。出発点となる行人山の麓には、私が初めて入った25年前には、ゴルフ場建設事務所が廃屋になって残っていた。バブルとともに計画が頓挫したのだろう。ゴルフ場になるはずだった土地は、今では広大なブドウとソーラーパネルの畑になっている。
兎藪西稜の突端は「机」と呼ばれる平坦なところで、かつては、そこまで車道が通じ、最初に行ったときには重機が置いてあった。観光開発するつもりだったらしいが、それも後に頓挫した。
机まで通じていた車道も、今では探すのが難しいくらいになっていた。地理院の地形図にはまだ出ていないが、金ヶ岳茅ヶ岳の北側には観音峠まで林道がとっくに通じている。麓からのかつての車道はそれに合流するあたりから上部が広大な伐採地になっていた。
伐採地の上部まで登らずとも、林道からの眺めはすばらしい。あいにく、山々がすっきりと見られる日ではなかったが、想像はできる。それにしても、まるで3月のような陽気で、前週の八ヶ岳横断歩道での寒さがウソのようである。風が吹くと気持ちがいい。
机を越えれば行程は短くなるが、安全を考えて林道を延々と歩くことにした。車は通らないし、展望のいい林道だから苦にはならない。地形図の湯戸ノ沢は上部では前山沢となるらしい。その沢にかかる前山大橋を渡ったあたりの伐採地が今回の目的だったが、鹿柵に囲まれて入れなかったうえに、すでに植林が育っていて、入れたとしても展望を隠していただろう。
この山麓に縦横無尽に通じる作業道を見つけて下ってみる。途中、20本はあろうかというケヤキの大木の林があって、そこで昼休みとした。葉をつけているときに、もう一度行ってみたいところである。
その後は、少々行きつ戻りつしたりしながらも、見覚えのある烏帽子岳西稜に出て、最後は藪尾根をこいで車のデポ地に戻った。
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