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『山と溪谷』０５年６月号の特集「山小屋主人の○得ガイド」に載ったもの。全国のいろんな山小屋のとっておきの情報が満載かと思いきや、ただの自分の小屋の宣伝みたいなのが多かった。しかし、この材木尾根は本当の穴場、限られた人しか行けないような場所ならいくらでもあるが、誰でも大した危険もなく行ける穴場はそうはない。観音平～天女山間に歩道が整備されたので、メクラ滅法に下っても歩道に必ず突き当たる。（追記・後ほどわかったことだが、材木尾根はこの尾根のひとつ東側の尾根で、ここで紹介したのは、正しくは笹嵓尾根というらしい。）
八ヶ岳の中で、私のロッジから登山口が最も近い権現岳は、古くからの信仰の山で、麓に散在する集落から各々の登路があった。今の登山道もそれらを踏襲しているが、かつて谷戸口と言われた、前三ツ頭で天女山からの一般道と合流する材木尾根の道はすでに廃道に近い。いかにも火山らしい砂礫の大斜面が随所にあり、実に広濶な眺めが得られる。登りにとるのは難しいが、権現岳からの帰り、地形図片手に下ってみるのも面白いと思う。
おすすめの時期 ５月下旬から11月初旬
特記事項
地形図をある程度は読める人向き