トレニア・コリウス

トレニアは南ベトナム、コリウスはジャワと、どちらも外国原産の園芸植物で、野草でも山菜でもないのだが、こぼれた種から庭などに勝手に広がるほど丈夫な植物だ。
 
トレニアの花が食用になると知ったのは最近のこと。数年前から、エディブルフラワーと称して幾種類かの花が青果店にパック入りで並んでいるのは知っていたが、少し前の新聞の特集コラム「ビタミン豊富・食卓に彩り」と紹介された中のひとつにトレニアがあった。

生でサラダに混ぜたり、パスタや炒めご飯に入れたり、ゼリーや寒天に流し込んで固めたりと色々に使えそうだ。


コリウスの葉には模様と色に多くの変化がある。

なかでも鮮やかな紅紫色のものを少量の塩でもんで絞り、その汁に酢を落とすと華やかなショッキングピンクに変る。この液に大根、蕪、蓮根、長芋などの白い野菜を漬けるときれいなピンクに染まるのだ。

これは、30年ほど前に園芸家の江尻光一氏に教えてもらったのだが、シソ科であっても、日本の赤紫蘇のようなよい香りはない。

エディブルフラワーについては、この2種に限らず、園芸店で買った苗から育てたものや、花屋で売っている鉢植や切花などは食べてはいけない。食用を前提としていないので、どんな農薬を使っているか判らないからだ。

食用にするのは、自分で種を蒔いて育てたものか、青果店で食用として売っているものだけに限ることだ。