76. 雁坂峠越え     
      1986(昭和61)年9月22、23日

秩父往還の難所として知られ、かつてはアーネスト・サトウも越したという峠。私が最初にこの峠に立ったのは1951年の7月21日、ただしこのときは峠越えではなく、笠取小屋からの往復だった。さて、その後35年、今からでは29年前の峠越えは初秋の好日、橋本さんの同行で甲州側から登って雁坂小屋に泊まり、秩父側にくだった。



上 雁坂峠は十文字峠、将監峠とあわせて秩父三峠と称し、田部重治さんの紀行文にもたびたび登場している峠だ。南側に大きく開けて眺め抜群の峠だが、この日は秩父側から霧が沸きあがり、水晶山も半分が隠れていた。

中 あと峠までは1時間もかからないだろう。かつては往来の多かった峠だけに道は大きく折り返しを重ねて省力的に作られている。

下 峠の下を抜くトンネルが作られるなんて、最初の頃は想像もしなかったが、この頃には、すでに工事が始まっていた。 田部さんだって、びっくり仰天に違いない。

(2015.6)

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