将監峠
  1969(昭和44)年6月7〜9日

初夏の多摩水源の山3日間。初日は氷川駅発塩山駅行の急行バスで落合で下車、犬切峠を越えスズクボ経由で登って笠取小屋泊。翌2日目は奥秩父縦走路を将監峠、雲取山と歩き雲取山荘泊。3日目は石尾根の鷹ノ巣山から水根沢林道をくだっている。

この6月はほかに奥多摩(御岳山裏参道と水根沢遡行/2日間)、奥秩父(梓山、十文字峠、甲武信岳、戸渡尾根/3日間)といっている。その当時の山の記録帳を見ていると、「あの頃は、ほんとうによく出かけていた」と我ながら感心してしまう。



上 この季節、将監峠付近の新緑はことのほか美しい。山は左から雁ヶ腹摺山、大菩薩嶺で、その肩にかすかながら富士山が見えている。下には将監小屋。

中 将監峠で、カンカン帽の残間雅秋君が昼の食事支度をしている。左がホエブス(ガソリン使用)、右がプリマス(石油使用)のコンロ。ガスコンロに変るのは、このあと10年くらいだと思う。同行はみな奥多摩山岳会の友人で、残間君はまだ学生だった。彼は勤めを定年退職したあと、偶然だがロッジ山旅のごく近くに大きなログハウスを建て、これから大いに遊ぼうという矢先に亡くなってしまった。もし、いまも存命ならば、こちらはロッジに泊まりかたがた、彼と多くの山にいっているだろう。仲良くしていた、若い友人の1人だったのにと惜しまれてならない。

下 こちらは氷川駅発塩山駅行のバスに乗り、途中で塩山駅発氷川駅行の急行バスと
すれ違った。

(2012.11)

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