金峰山と瑞牆山
  1956(昭和31)年4月14、15日

私が最初に金峰山に登ったのは1952年7月23日の朝早くだった。栃本の大村屋旅館、雁坂小屋、甲武信小屋、大弛小屋(無人)と泊まりを重ねての奥秩父主脈縦走の最終日。高校同窓の友人との山旅で、金峰山頂には私たち2人のほかは誰もいなかったと覚えている。五丈石の上で大展望を満喫したあと、もう1つ瑞牆山を稼いでから金山へおり有井館に泊まった。当時は茅葺き・ランプの山宿で、1泊2食付220円。

さて、ここに載せるのは、それから4年後の春の瑞牆山と金峰山で、やはり有井館に泊まっている。この先、折にふれて山梨の山の古い写真をご披露していくわけだが、山ばかりでは芸がないので、今は懐かしい山村風景などの写真も選んでみようと考え、この有井館もその1例である。ご期待ください。


上. 金峰山には十数回登ったが、頂上で他の登山者に出会ったのは1、2度しかない。

中. 瑞牆山頂。人物は奥多摩山岳会の先輩・橋和雄さん。ニッカーズボンと鋲靴に注意のこと。

下. 有井館 昔は棟続きで馬を飼い、夜寝ていてよくノミに喰われた。

(2012.8)

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