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         瑞牆山 2015.10.25



ロッジ山旅のご常連、横浜Y崎ご夫婦との山歩きは、11年前の瑞牆山に始まる。その経緯はたわら写真集の一番初めにある(そこには、ご一緒したたわらさんの小学校時代の恩師Y先生はお元気だと書いたが、先年亡くなられたそうだ)。それを見ると、まだ不動の滝への道が整備される前だとわかる。古い桟道は朽ちているし、不動沢を渡る場所では朽ちかけた丸木橋では危険なので、流木につかまって沢を渡っている。

以来、ご夫婦やそのお仲間との山歩きが毎年春秋の2回続いている。しかしそのなれそめの瑞牆山にはなかなか一緒に再訪する機会がないまま10年以上が過ぎていた。

ついに再訪することになったのがこの日、奇しくも11年前と1日しか違わない秋の好日であった。前日の強風もやんで、これ以上あろうかという好天である。当然のことながら11年前と同じく不動沢からの周回コースで歩いた。

早くも下ってくる人には何人かすれ違ったが、登っている人は我々以外にひとりだけで、自分のガイドブックで紹介してすでに10年近くたつのにこの人数では、わがガイドブックはあまり売れていないということだろうが、それにも増して、やはり瑞牆山荘からの往復という手っ取り早いコースを選ぶ人が大勢だとみえる。ことにバス利用ならそれしか方法はないのだから。

その証拠には頂稜で表コースと合したとたん、来るは来るは続々と下から登山者がやってくる。当然頂上も人だらけで、平日でこれなら週末の混雑が思いやられるのであった。頂上では、街にいるような鳩を初めて見た。いつまでたってもここから動かない。エサをもらえるというのか、これも人出の多さの証左なのではなかろうか。

混雑した頂上で昼休みをするのも嫌なので、久しぶりに弘法岩テラスへ行くことにした。たいていの場合貸切の別天地で、昨日も同様だった。頂上と変わらないかそれ以上の展望を楽しみながら長く休んだ。

帰りは多くの人に混じって表コースを下る。富士見平小屋の下で駐車場へと戻る分岐には新しい道標ができていて、以前の不親切さはなくなっていた。最後、天鳥川を渡る橋は崩壊寸前で、これは架け替えが必要かと思われたが、それから6年以上が過ぎて、さて今ではどうなっているだろうか。

(2022.1) 
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