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       茶臼山と石尊山 2015.2.12



現在私が担当している『分県登山ガイド・山梨県の山』(山と溪谷社)の最初の著者は山村正光さんで、彼が病床に伏したため、新版になったとき私が受け継いだという経緯がある。

山村さんによる『山梨県の山』ではこの茶臼山が取り上げられている。ガイドブックが出た当初はまだ藪山の部類に属する山で、このガイドブックに出てから道標もできたりして多少は歩く人が増えたのである。

山梨県には他にいくらでも立派な山がありそうなものだが、なんでこんな藪山を選んだのだろう。この山の麓に釈迦堂遺跡博物館があって、山村さんはその開館準備で3年間土器の復元作業を手伝っていたという。それが実に楽しい時間だったと書いているから、その期間、いつも見ていたこの山を選んだのかもしれない。また、当時は山頂の北側が伐採されたばかりで、甲府盆地と白峰三山のすばらしい眺めがあったというから、それを見てもらいたいという気持ちもあったのだろう。山村さんが撮ったというその写真をどこかで見たおぼえがあるのだが失念した。

私が最初に登ったときにはかろうじて残っていた茶臼山からの展望も、今ではまったくなくなってしまった。この日のメインは石尊山だったのだが、さすがにそれだけではあんまりだと、茶臼山をセットにしたのだった。似たような尾根が並んでいるからなかなか難しかったことは木曜山行の報告に書いたとおりである。

(2021.2) 

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