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    カヤノキビラノ頭〜大洞山  2014.11.13



この日の経験を基にして『山と溪谷』2018年の10月号にガイド記事を書いた。それをそのまま下に再掲してお茶を濁そう。

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御坂山地主稜の清八山付近から派生し、金川右岸に沿って達沢山へと北西に長く延びる稜線は好事家向きで歩く人はまれだったが、達沢山が山梨百名山に選定された頃から入山者も増え、今では要所に道標も設置されている。とはいえ、三ツ峠山や黒岳あたりに較べれば格段に人影は少なく、静山派にはうれしい山域である。
 
カヤノキビラノ頭はその稜線のちょうど中間くらいにある小ピークで、カタカナ表記では判じ物のような山名だが、「榧ノ木平ノ頭」と漢字があてられた本もある。
 
前記の稜線の縦走中に頂上を踏むことがになるが、それだけならさして印象に残らない、山というにははばかれる地味な突起である。しかしここが大菩薩連嶺と御坂山地のジャンクションだと思えば地形的な興味も湧こうというものである。そこで、甲州街道随一の難所、笹子峠からこの山だけを目標にして往復してみてはどうだろう。わずかな距離ながら旧い峠道を味わう楽しみがあるし、登る途中には大菩薩連嶺の全容が眺められる場所もある。広葉樹が多いので秋はことに見事である。
 
麓から、ところどころに残った笹子峠の旧道をたどってという方法もあるが、一般的にはマイカー利用で笹子隧道まで行き、そこから軽いハイキングということになるだろう。隧道の両側から峠道が通じている。峠からは一部急な登降もあるものの踏跡はしっかりしている。

(2020.5) 

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