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         金峰山 2014.7.3



昔、黒平の奥から金峰山を日帰りで往復したことがあるが、このときの荒川源流部からならその三分の一くらいの行程なのに、えらく疲れた。それも、もう4年前ともなると、今度行くなら小屋泊まりでとなるかもしれない。山はだんだん遠く高くなる。

古くは、日本人の信仰の対象となったのは、金峰山のような図体の大きいどっしりとした山だったのではないだろうか。ヨーロッパの人はアルプスを悪魔の住処としていたという。あんな山に登ろうとしたのは文明が進んで暇人のするスポーツ登山が始まってからのことである。日本だって、たとえば立山曼荼羅では劒岳は地獄の針の山だ。播隆上人が槍ヶ岳に登ろうとしたは比較的最近の話で、信仰というよりは、あのとんがった穂先に立ってやろうという征服心が大きかったのではないかしら。

金峰山は甲府盆地のいたるところから存在感を示す山だけれども、身うち身びいきかもしれないが、北巨摩から見るときがもっとも端正な金字塔かと思う。富士や八ヶ岳やアルプスばかりに目が行きがちだけれども、通は金峰山を見るのです。

(2020.5) 

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