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         カボッチョ 2014.3.17



この前の週に私が発起人になって中村好至恵さんの『心に映る山』(白山書房)の出版記念会をロッジで催した。その翌日、好至恵さんとSさんと、大変な雪の降った年だからスノーシュー遊びをしようじゃないのと出かけたのがカボッチョだった。(参照)

天気は今ひとつだったもののすばらしい雪の量で、富士見台の駐車場から周回したが、これはなかなか楽しいコースだと思った。しかし、カボッチョにこんなに雪が降ったことを見たことがなかったのだから、それが楽しめるのはまれであろう。

そこでその3日後にスペシャルプランを計画したのだが、手が挙がったのはたわらさんひとりだった。そこでたわらさんの車も動員して、富士見台から池のクルミまで、カボッチョを縦走することにした。

とにかく、今日行かなくていつ行くのといった好天となった。土日をはさんだから多少は歩いた人があったかと思ったが、スキーのシュプールが何本か増えていただけで、足あとらしきものは我々のがまだ残っているだけであった。

ほぼ無風快晴、間にはさんだ2日間も晴れだったが、さすがにこれだけの雪がそう簡単に融けるはずもなく、相変わらず真っ白のカボッチョだった。周囲の山々もすべて見える。霧ヶ峰からの山々の風景は別に目新しいものではないが、とにかく自分の周辺の白さにこそ今年ならではの妙味がある。

無雪期にはススキをかき分けて登ったり下ったりする斜面も、どこでもお好きにどうぞといった具合、しかもこの白い大高原に動く人影は我々だけなのである。

もともと大した距離の行程でもないからあまり早く歩くともったいないと、休み休み歩いても、下りになればそれこそ一気である。池のクルミに戻ってもまだ午後になったばかり、後ろ髪引かれる思いで我らがモンブランをあとにした。
    
                              (2020.5) 
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