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          泉海道山 2006.12.27



いやでも目立つ高い山よりも、その周囲の知られざる小さな山々に目がいく癖が私にはあって、それは、情報のない新鮮さがたとえいくらかでもあるのと、ちょっとした時間にでも登ってこられる気軽さが、体力と、私の面倒くさがり屋の性格に合うからだろう。飛行機に乗って出かけなければならないような遠い山や何日もかかるような山は、それだけで面倒になってしまう。だからこそ、近所の山だけでも用が足りる場所に住んでいるとも言える。

クリスタルラインを黒森側から登って、樫山峠を越えると、一気に空が広くなって、奥秩父から八ヶ岳の領域に入ったなという感じがする。その八ヶ岳の手前にうずくまる山があるのに気づいたのは随分前のことである。

地図で調べると1246.7mの三角点を持つ山で、点名は「泉海道」だという。点名の由来は今となってはわからない。小海沿線にはそれこそ「海」のつく地名が多いから、その流れを汲むのか、「逸見街道」あたりに語源があるのか、門外漢は勝手な想像を楽しむだけである。

初めて登ってみたとき、麓の集落で歩いていた女性に山名を訪ねたがさっぱり要領を得なかった。坂本さんがあとで知り合いに聞いてくれたところによると、地元では「高畑山(高畠山?)」と呼んでいるという。だが、なかなか点名がいいので、泉海道山と呼んでいるわけだ。

この年最後の木曜山行だった。午後には納会をする予定だったので、午前中に戻ってこられるこの山を選んだ。ただ集まって酒を飲むだけではちょっと山登りの集まりとしては後ろめたいというわけである。

南麓の日吉神社から登る。頂上から北へたどれば甲信県境をまたぐのだが、それでは遠くなるので、北甲斐亭の方向への尾根をたどって周回した。ゆっくりのんびりと2時間あまりの行程だった。

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