昨日が退院後2回目の通院だった。前回と同じく、レントゲンで患部の様子を診た結果でその後のリハビリスケジュールが決まる。幸い順調で、骨折した足へ体重の3分の2をかけていいことになった。体重計を踏んで感覚をつかんだのち歩く練習をした。来週には全体重をかけてよくなると思う。

松葉杖からはまだ解放されないが、この段階からは左足を使うマニュアル車も運転できる。家に帰ってから、久しぶりに山旅号のクラッチを踏んでみると、ちょっとぎこちない感じがするが、すぐに感覚は戻るだろう。

それはさておき、診察のとき、ちょっと面白いことがあった。

レントゲン写真を見て、主治医が「おやっ」と言った。やばい、まずいことでもあったのかと一瞬思ったが、顔が笑っている。「当たりですよ」と主治医は続けたが、何のことやらわからない。

つまりはこういうことだったのである。私の骨折の手術では、折れた部分に金属のプレートをあてがってボルトで固定したのだが、このプレートには固有の刻印があるという。というのも、手術をした病院にはもちろんカルテに詳細が記録してあるけれども、必ずしも患者がこれからもずっと同じ病院にかかるわけではない。したがって、どこの病院にかかっても、過去にどんな治療をされたかがすぐにわかるようにしておく必要がある。そこで、手術をした時や金属の種類などがレントゲンを撮ったときにわかるように特殊な方法でプレートに刻印されているというのだ。

なるほど、手術後に医師から渡されたレントゲン写真のコピーを見ると、プレートの端に何やら文字が見える。数字は手術をした年と月ということだろうが、あとのアルファベットが何を意味するのかはわからない。

私のかかった整形外科では、余興といっては変だけれども、楽しいとはいえない入院や通院生活に潤いを与える意味で、月に一度この刻印で抽選会をして、当たった人には景品?を進呈しているというのである。ちょうど30日がその抽選の日で、私のプレートの刻印がたまたま当選したというわけ。

さて、当選者には個々に役立ちそうな物が進呈されるということで、私には現在装着しているのと同じサポーターが景品だった。これは保険外で買えば10000円もする代物である。手術後は風呂以外は四六時中ずっと装着していたから、そろそろベルクロが弱ったり、ゴムが延びてきていたりしたのでちょうどよかった。

というわけで、不幸中にもちょっとした幸いがありましたというお話でした。