富士山二ッ塚(印野)

太郎坊から登り出したが、霧は晴れず、いったいどこをどう歩いているのかもわからない。しかし、茫漠とした火山砂の斜面をザクザクと登っていく雰囲気は富士山ならではである。二ッ塚の低い方のピークと思われるところに登りついても、今ひとつ確信が持てないのも富士山らしいといえば富士山らしい。とにかく周りが広い。周遊コースで帰ろうとしたころ、雨滴が霧に混じり始めたので、より早く下れる往路を戻ることにした。
にゅう〜稲子岳(蓼科)

梅雨の晴れ間に恵まれたが、花には少々早かった。オサバグサはやっと花が開きはじめたところ。日陰のイワカガミも同様だったが、日当たりのいい稜線では例年どおりすばらしい。にゅうで展望を楽しんだあと、稲子岳の太古の森をくぐり抜け、コマクサの砂礫地へ出たが、花はまだつぼみだった。凹地に下って長い昼休みとした。地を這うようなマメザクラにはまだ花が残り、周りの岩壁のダケカンバもまだ芽吹いたばかりの緑の色だった。
上高地(上高地)

河童橋に立つ頃には薄日も射してきた。穂高も一番上部を雲に隠すのみである。雨が続いたせいで梓川はとうとうと流れている。山の景観もさることながら、上高地のよさは、風格のある樹林である。そして林床に咲く花々。それらを眺めながらいくつもの清冽な流れを渡って歩いていく気分はちょっと他では味わえない。誰もいない徳沢の草原で、青い空に浮かぶ雲や、雪渓の残る明神の岩壁を見上げていると、帰るのが嫌になってしまった。
鉢伏山〜二ッ山(鉢伏山)

 実にさわやかな夏の朝となった。まず高ボッチで朝の山並みを眺めた。この稜線を歩くのにこれ以上の日和があるだろうかといった1日だった。展望もさることながら、終始ほとんど木陰のない道では風がないと辛いが、涼しい風が適度な強さで常に吹いていた。二ッ山で長い昼休みをしたのち往路を戻る。同じ道の往復を嫌う人もいるが、見ている風景はまるで異なる。このような展望の山ではそれもまた楽しいといえよう。
霧ヶ峰(霧ヶ峰)

エコーバレーの駐車場から殿城山への道へ向かった。殿城山への登りになるとちらほらとキスゲが現れるが、数年前の絢爛にはほど遠い。これは外周コースに出ても同じで、年々数が減っているように思う。キスゲが少なくとも、いろいろの花を眺めながらゆっくりと夏の高原を歩く気分は上々である。大笹峰で、おのおの草原に寝ころんで、午後のひとときを思いっきりのんきに過ごした。
木曽駒ヶ岳(木曽駒ヶ岳)

台風の影響が杞憂に終り、またとない大好天となった。始発のロープウエイに乗り込み、8時過ぎには標高2600mを越えた場所に立っていた。浄土乗越までの急坂は、高度に慣れない身にはつらい。人々でにぎわう木曽駒の頂上を極めたあと、人に迷惑をかけそうにない中岳の頂上に移動して、9月生まれの方々のお祝いをした。標高2925mでの宴会である。日陰がないので暑いのはかなわないが、これほどの展望をほしいままにできる宴会場がまたとあろうか。
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