陣馬形山(赤穂、宮田)

頂上まで車道の通じた山だから、車が登ってこず、中央アルプスが雪化粧をした冬に登るに限る。中川村の山中に分け入り、標1000mを越えたところで車を捨て、登山道を歩く。傾斜のゆるい歩きやすい道はやがて電波塔の林立する頂稜に出、車道歩きしばしで頂上の草原である。中央アルプスは残念ながら望めず、風花まじりの強風に、早々に避難小屋に逃げ込むことになった。

三頭山 (猪丸)

過剰整備の都民の森、聞けば新緑や紅葉のシーズンには駐車場の交通整理が大変なほどの混みようだという。殺風景な冬でも、ならではの静かな山歩きができるのは何よりありがたい。山梨県東部の山々から、三頭山 は笹尾根の王者の貫禄充分に眺められる。その山頂にたっておくと、これからの山歩きがまた楽しくなる。ブナをはじめとする大木を愛でながらの周遊、ふだん見慣れぬ奥多摩の山々を同定するのも楽しいひとときだった。
鳥ノ胸山(中川、御正体山)

道志の可愛い山である。山梨百名山に選ばれてからは初めて訪れることになったが、案の定径の状態から、ずい分登山者が増えたように思えた。甲相県境へのジャンクションピークから北に向かって頂上へと延びる尾根が昨日の山歩きの白眉だった。こんな尾根ならいつまでも歩いていたい。木が刈られて広くなった頂上からは、まるで4月のような富士が眺められた。風もなく暖かい日で、実にのんびりしたひとときを頂上で過ごした。
戸谷峰(三才山)

松本盆地から見て、なかなかの山容を見せる山だが、周りにスターが多いせいで、顧みられることは少なかろうと思う。鹿教湯へ通じる車道から、山腹につけれられた送電鉄塔巡視路を登る。とにかく頂上まで一気の登りで、その分勝負は早い。頂上からは残念ながら北アルプスは望めなかったが、他の方向の山は、浅間、荒船をはじめ、かなり遠くまで見渡すことができた。新緑のころにでも昼寝するには好適な頂上だと思う。
高烏谷山(信濃溝口)

2月の陣馬形山同様、伊那谷の大展望の山である。高曇りで、雪山と青空のコントラストこそ望めなかったが、まずまずの山岳展望が得られた。何本もの道がある中で、もっともオーソドックスな高烏谷神社からの参道を選んだ。赤松の巨木の参道並木が圧巻である。頂上へ至る尾根道は、長野県の里山のご多分にもれず、キノコ山とて、ビニールひもが実に見苦しい。頂上では、風もなく、ごくのんびりと展望を楽しんだり山頂一帯を散歩したりして1時間を過ごした。
五里山(瑞牆山)

三角点のある向山と最高点の鞍部に北側から達する沢を見落として、1本東側の沢に入ってしまった。苦労して鞍部にたどり着き、荷物を置いて三角点と最高点(地形図を見るとさらに東にある岩峰が少し高いようだ)を往復、帰りは南側の沢へと下る。今度は地図にない堰堤にはばまれ、高巻きに苦しんだ。全行程およそ7時間、土まみれになった身体に、増富の湯がことのほか沁みたのは言うまでもない
2007年の計画に戻る   トップページに戻る