倉掛山(柳沢峠)

東京都水源林は山梨県内でも屈指の森林で、大都会を成り立たせるためにはこれだけの山と森が必要なのだなと思わされる。西から万が一火が起った場合、是が否でもこの水源林に燃え移させるものかと防火帯が切られていて、おかげで展望を楽しみながらのんびりと尾根を上下できる。のんきな山歩きでも、そこにひとつ目的の頂上があれば、行程にメリハリが出る。倉掛山はそんなメリハリにぴったりの山である。
東御殿(川浦)

国師ヶ岳から南下する長大な尾根の末端付近にひとかどの山容を見せる東御殿の名を知ったのは、横山厚夫さんの本によってである。その横山さんが今回同行してくださったのだから、運命とはわからないもの。少々藪に悩まされた記憶のあった尾根筋は、ずいぶん歩きよくなっていた。厚い落ち葉にうっすら積もった雪を蹴散らして歩くのは初冬の尾根歩きの醍醐味である。帰りがけの林道から見た乾徳山の気高い姿が印象的だった
丸山〜飯盛山縦走(谷戸、八ヶ岳東部)

丸山は信州峠から飯盛山へ縦走時に通過する山で、この山に直接登ってやろうという物好きはごく少ない。ここに写っている人たちがその物好きである。ここから飯盛山への縦走路の展望はたぶんこのクラスの高さの山では日本一だと思う。日本百名山に限っても、少し数えただけで10座は見えた。実際にはもっとあるだろう。それでいて人はいないのだからこたえられない。マイカー登山に最適な周遊コースである。
源太ヶ城山(谷戸)

納会とて近所の山でお茶をにごすことにする。お散歩登山でいったい何度登ったろうか。道が頂稜の一角に達したとき眼に飛び込んでくる八ヶ岳はなかなかのもの。数年前、山口耀久さんとご一緒だったときは、この場所で八ヶ岳についてのあれこれを伺った。かつての山城跡だというが、その時代の者どもが見たのと少なくとも形だけは変わらない八ヶ岳である。山とはありがたいものである。午前中に下って、午後は楽しく宴会となった。

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