9. 赤面山と守屋山   2002(平成14)年11月5、6日

ロッジ山旅に一泊しての二日間。初日の赤顔山(あかづらやま)は2.5万図「御所平」に山名は記してはあるにしろ、こんな山に登る人など、まず、いないだろう。千曲川右岸、カワカミヴィラージュゴルフ場(現在は廃業)の西に立ちあがる1597.9bの岩山である(長沢註 この写真を見れば山名の由来は明らかである)。

この山に目を付けたのは南川金一さんとあれば、もちろん登山道などあるはずがない。一行は南川さんのほかには高沢英雄さん、長沢さん、それに横山の二人で、急斜面をやみくもに掻き登ることになった。正直、登ったところで、どうということもない山だが、木の間越しに見下ろす大深山付近の集落、その上の小川山や瑞檣山の眺めがよかった。金峰山は思わせぶりのチラリズム。

翌日は長沢夫人、ご息女を加えて守屋山に登った。その山頂に腰をおろすのは、左から高沢、長沢、南川さん。おまけの4枚目はやはり守屋山頂での長沢家お三人。ご息女はひも付きで、さぁ、これから山を下るところです。
 
補記 

1.高沢英雄さんは日本山岳会の会員だった。駅名がまだ初鹿野(現・甲斐大和、改名は1993年)の昔、山の帰りにそのプラットホームで挨拶をしたのをきっかけに親しくなった。私よりも三つか四つ年上だったと思うが、今から4年前の2014年に亡くなった。最後に会ったのは、2002年夏、望月達夫さんのお通夜の席だった。若い頃に交通事故に見舞われて大怪我をし、足に太い金属が入っていると聞いたが、大荷物を背負う大柄な人だった。

2. 南川金一さんには『山頂渉猟』 『続 山頂渉猟』(白山書房/2003、15)の2冊の著書がある。これを読めば、なぜ、彼があんな赤顔山にご執心だったかがよくお解りになると思う。  (2018.8)
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