78. 坪山     
        1983(昭和58)年4月26日

「えっ、そんな山、どこにあるの」といっていた頃の鶴川上流右岸に位置する坪山1102.7㍍。

今はサワテラシ(ヒカゲツツジ)がきれいとかで中高年登山者の群がる喧騒の山に変貌した。このあと、私は2004年の2月にもう一度登ったが、山頂の藪も切られて裸になり、犬を連れの夫婦に出会うなど、「此処も昔の山ならず」。

望月達夫さんだって「あの頃はよかったねぇ、いいときに登ったねぇ」とおっしゃるだろう。「避衆登山」が満喫できたのも遠い昔のこととなった。



上 上野原からのバスを阿寺沢入口でおり、鶴川を渡って直ぐに人家の庭先を通らしてもらってのスタート。登るにつれて雲が切れ、権現山がずいと現れてきたときには、望月達夫さんをはじめとする一行3人はみなが歓声をあげた。正に藤島敏男さんのいう「山の掻き晴れ時」だった。

中 当時は「秘峰」の趣があった坪山の山頂。今は、誰に誘われたにしろ「もう、登りたくない」の山になった。

下 下山は北東への急な尾根を飯尾の集落へ向かって一直線。途中からは三頭山が立派に眺められた。

(2015.6)

中、下の写真はクリックすると大きくなります

横山厚夫さんのちょっと昔の山 カラー篇トップに戻る