 
房総の山は、この烏場山のほか鋸山、富山、伊予ヶ岳、御殿山、高宕山、元清澄山などは、みな冬に登ってこその山だ。明るい陽光を一杯に浴びて暖かく、暮れのうちから水仙の花が咲いているような按配なのである。里は菜の花の黄色い彩りで、正月早々から早や春の気配。それに標高はともかく、いっぱしの風格を備えた山も多く、「あぁ、この辺は一丁深山の趣き」と喜ぶ2、30分の間だってなきにしもあらず。 上 どんな花嫁が通ったかは知るよしもないが、花嫁街道なんて嬉しくなってしまう名付けではないか。 中 烏場山267㍍を過ぎた辺り。山並みは重畳、人里はいかにも穏やかなたたずまいだった。 下 「これはこれは」と春の房総山麓の一写。 （2015.3） 中、下の写真はクリックすると大きくなります |