6.尾出山
     1991(平成3)年11月9日

栃木県上都賀郡粟野町と安蘇郡葛生町との境にあって標高933㍍の尾出山、望月達夫さんのいうようになかなかよい山だと私は思いだすのだが、マイカーならばともかく、いかにも交通の便が悪い山でもあった。

東武日光線の栃木が最寄駅になるが、そこから永野川を奥へ入っていくバスは本数が少ないうえに接続も不便極まりない。仕方なくタクシーを使ったが、当時のメーターはまだ機械式のため、金額が上がるたびにカチヤカチャと音がし、これが心臓に悪かった。

なぜ、こんな山に出かけたかというと、この2年前、同じ東武日光線沿線の鶏鳴山(961㍍)に登った折、西南方向にピラミッド形のかっこよい山が見えて、あれは何山かということになった。

そこで日ならずして望月さんにうかがえば、「君、それは尾出山、いい山だよ」とのご教示があって、「それでは、1度は行ってみなくてはなるまいね」の山となったのだが、1度ばかりではなく、このあと2001年1月にも『岳人』の取材でも登ることになった。この2度目のときは寺田政晴君も一緒だった。



上 尾出山。右に見えるのは横根山(1373㍍)から古峰ヶ原へ続く尾根。タクシー6500円の川久保集落から尾出峠へあがって尾出山往復ののち南に尾根をたどり、高原山を越してから下山した。登る途中からは尾出山は見えず、高原山近くになると、やっとその姿が見えてきた。「よい形の山だね」と、二人は足をとめた。

中 頂上には「勝道上人修行 第二宿堂跡」の碑と石社があった。

下 紅葉がきれいな季節だった。 

(2014.5)

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