37. 子檀嶺岳と大林山
  1994(平成6)年11月8、9日

子檀嶺岳(こまゆみだけ)1223㍍、大林山1333㍍。いずれも長野県は信越線上田駅下車の山で、駅近くのビジネスホテルに泊って登ってきた。秋の好日、登る山は錦秋の装い、展望の高峰はすでに白く輝いていた。丁度今から20年前、長野新幹線がまだ工事中の頃の山行だ。



上 子檀嶺岳は岩壁を高くたてかけ、難攻不落を誇る孤城そのものだった。上は等高線が目に痛いように詰まった急坂になり、細かく折り返すジグザグ道をせっせと登った。

中 子檀嶺岳の山頂には立派な神社があった。

下 大林山にも急登があったが、山頂は小広く、北アルプスの山々の好展望台になっていた。新雪の槍穂高を眺めながら長く休んだ。奥の奥には剣岳も見えたと覚えている。

補記 

この頃、山行の泊りには、最寄り駅周辺のビジネスホテルをよく利用していた。高崎、前橋、上田、松本、長野、宇都宮、福島、仙台、山形などなど、私の山の手帖には、そうした街のビジネスホテル(+タクシー会社)の電話番号が一杯メモされていた。一般旅館と違って出入り自由で面倒なく、かつ、懐具合にも合っていた。昔なら、商人宿か旅籠といったところで、中には、ドアがベッドの端につかえて満足に開かないような狭苦しい部屋もあったが、「1晩寝るだけ、このお値段なら文句はいうまい」。しかし、近年は山の泊りといえば、その99㌫が甲斐大泉のロッジ山旅という居心地のよい宿になり、長沢さん、いつもお世話になってます。

(2014.9)

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