大倉山、三倉山
      1978(昭和53)年9月18日

前夜は那須三斗小屋温泉の煙草屋旅館に泊まり、この日、大峠から大倉山1885b、三倉山1854bの尾根を縦走し、会津側の音金におりた。初秋の好日、アカトンボの大群が空高く飛んでいくのを眺めたりしながら、快調そのものの山行だった。

音金からはタクシーをよんで会津田島まで乗ったが、田島へつくと鬼怒川行きの最終バスが出たあとだった。やむなく、もう1泊することになって、かねて登山者に親切と聞いていた田沢屋旅館に入った。

「さぁ、どうぞ、どうぞ」と2階のこぎれいな部屋。一落着きしたところで下を見ると、通りを隔てた八百屋のナシがとてもおいしそう。ジャンケンに負けた私が下駄をつっかけて買いにいった。すると、ご当地産のシメジも山と売られていて、こちらはよいお土産になった。



上 大倉山の山頂。狭いところに、よせばよいのに「動植物を大切に」の標柱がたっていた。こんな、滅多に人のこないようなところに、なぜ、こんなものを作るのか。馬鹿な話だ。

中 大峠付近では、旭岳(赤崩山)が形よく見えた。この山も、翌79年4月に望月達夫、山田哲郎、大森久雄さんたちと登り、楽しい残雪期の山だったと忘れがたい。

下 五葉ノ池。大倉山の手前の尾根上にあった。右遠くに噴煙をはく茶臼岳が見えている。

(2013.6)                       

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