粟ヶ岳
   1980(昭和55)年5月5〜7日

新潟県加茂市と三条市の境にある1293bの山。5月の連休の終わるのを待って、家人と2人、テント持ちで出かけた。

上野を「佐渡1号」でたち東三条からバスで八木前終点までは公共交通機関。歩きだした山麓道では左に粟ヶ岳、右に守門岳がよく見えていた。

その日は尾根の途中にある粟薬師まで登ると快適そうな避難小屋があり、幕営はやめて、その小屋をありがたく使わせてもらった。

翌日は高曇りで山はよく見えたが、やがて風が強くなった。6時に出発、雪稜をたどって粟ヶ岳には8時に登りついた。この頃から風が激しさを増してきたので、次の権ノ神山を越した鞍部で早々とテントを張った。

3日目は朝から雨。計画では、さらに北上して宝蔵山、白山へ進むつもりだったが、もう、ここからくだろうとなった。下山途中では熊狩りの衆に出会い、里のおばさんたちには「これからゼンマイ採りにいこう」と誘われるなど、いかにも地方色満点なのが楽しかった。目的通りにはいかなかったが、楽しい残雪の山だったと記憶に残る。   

(2013.6)                       

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