甲斐駒ヶ岳、仙丈ヶ岳
   1969(昭和44)年9月6〜8日

この年の3月、長年住み慣れた港区白金から、現在の荻窪へ引っ越してきた。母親と同居していた家から追い出されたわけだが、人を追い出しておいて母親がいうには「おや、豊多摩郡井荻村へ都落ちかい」とは、なんたる言い草か。

なお、今は白金をシロガネとなまっていう人も多いが、そんなのは田舎から来た余所者だ。生粋の住人はシロカネといっている。シロカネ、シロカネですよ。昔、白金長者という分限者がいらっしゃったのです。

これは、まだ奥多摩山岳会にいたときの山行で、初日は黒戸尾根を登って5合目の小屋泊まり。2日目は駒ヶ岳、駒津峰、双子山を越して北沢の長衛荘泊、3日目には仙丈岳を往復してから戸台へくだった。



上 私にとっては、このときが4度目の仙丈岳。このあとは行ったことがない。

中 黒戸尾根の登りは「暑い」の一言。これまで何度もこの欄に登場の残間雅秋君が今回もでてくるが、駒ヶ岳山頂にたどりついたとき、彼がシャツを脱いで絞ったら汗がジャーとほとばしったのには驚いた。

下 北沢峠の長衛荘。なにしろ、北沢峠にはこのとき以来いったことがないのだから、今いけば浦島太郎もかくやのびっくり仰天の変り様に違いない。この長衛荘にしろ当世風に建て替わり、昔の面影はなに1つ残っていないだろう。

(2013.4)                       

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