有間小屋、蕨山
   1975(昭和50)年12月28日

これまでにも、この「ちょっと昔の山」に何度か登場の「画伯」こと藤井実さんを誘っての奥武蔵日帰りの山。

飯能から川又までバスに乗り、以後は有間小屋を経て尾根伝いに蕨山、逆川乗越し、橋小屋沢ノ頭、鳥首峠と歩き、名郷へおりた。まだ、名栗湖ができる前、逆川乗越しに車道があがる前の頃。

先年、打田^一さんの車に乗せてもらって蕎麦粒山へ登った帰り、「ここがそうですよ」といわれた逆川乗越しは「此処も昔の此処ならず」だった。



上 おそらく蕨山へ登る途中で写したものだと思う。

中 有間小屋。今は取り壊されて、「有間小屋跡」の地名が残るだけらしい。私は1965年11月初旬、奥多摩山岳会と奥武蔵研究会との親睦登山で川苔山へ登った日の前夜、この小屋に泊まっている。おじいさんの小屋番がいて、昔、徳川大尉か日野大尉かが代々木の練兵場で日本最初の飛行をファルマン機で行ったとき、その翼を支えて走ったことがあると自慢気だった。ちなみに、それは1910(明治43)年12月19日のことと年表にあり、となると、その小屋番のおじいさんは、当時二十歳そこそこの若い兵卒であったに違いない。

下 橋小屋沢ノ頭。ここから北にくだると鳥首峠、南に登ると仁田山をへて日向沢ノ峰に達する。

(2013.2)                       

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