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 黒富士の名の由来とは

山梨百名山に選ばれてから黒富士を訪れる登山者は飛躍的に多くなったが、そのうちの何人が山名の由来を知っているだろうか。

本物の富士山の横にこの山が朝夕黒い相似形で並ぶことがその由来である。ところが何本かある旧来の登山道からそれは見られない。したがって山名の由来に思いあたらないのも無理はない。その姿が見られるのは唯一、東麓の黒平から登るとき通過する、その名も黒富士峠付近からだけである。

このルートは、登山口となるマウントピア黒平の管理人藤原氏が数年前に拓いたばかりで、まださほど知られていない上に、交通が不便で、他のルートに較べて標高差もあるから、なるたけ楽に山頂を踏みさえすればいいという世の中では当然登る人は少ない。ゆえに静かな山歩きを好む人にはかえって好都合である。

おだやかな沢沿いの道をさかのぼって、明るい笹原の黒富士峠に出たとき、富士と黒富士が並ぶ光景もさることながら、のびやかな八ヶ岳の連なりがすばらしい。ここから升形山の南の鞍部八丁平へと続く尾根の樹林の良さも特筆できる。八丁平から黒平へ直接降る道も拓かれたというので、マイカー登山にも好適であろう。

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