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        大崖頭山・高谷山 2015.9.11



藪山を縦走しているときにケモノ道を利用することがある。彼らはピークには用がないので、なるたけ余計な労力は使わないように巻いてしまう。もっとも、これ幸いとその踏跡を追ううちにはとんでもない方向に向かっていることも多々あって、つまり彼らは縦走しているわけでもないのである。

現代の縦走路でも、古くからの仕事道を踏襲しているようなものは、合理性を発揮して、無用なピークは巻いてしまうことがよくある。大崖頭山もそのひとつで、鳳凰三山縦走時に何度も真横を歩いていながらてっぺんまで行ったことはなかった。

この並びでは辻山がその仲間で、こちらは白峰三山の大展望があるから、それだけを目標に登る価値は充分にあって、若いころ、甘利山から往復したことがある。一方、何の展望もなく地味な大崖頭山は通過してしまうのも無理はない。しかし、私にすればそのような山がますます好みなのである。

(2022.1) 

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