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       片山 (大宮山) 2014.1.14



この年最初の横山夫妻との山だった。冬の陽だまり散歩には最適の山だと思って提案したのだったが、横山さんも初めての山だというのだからさらに好都合だった。それにたわらさんが加わった。

片山は、つい2週間前に初めて歩いたばかりで、間近にいつも見ながら登ったことがなかったのである。山全体が公園になっているのを知っていたから、山歩きをするところという認識がなかった。

行ってみたら驚くばかりのいい山だった。何より樹林の良さは特筆すべきで、ところどころで見下ろす甲府盆地の眺めも秀逸である。かつての採石の山で、多くある道はその作業道の名残りである。したがって急な傾斜はまったくない。

頂稜一帯は公園そのものといった感じだが、実にきれいに整備されているのは、この数年前の行幸がどうも一役買っているらしかった。頂上の一角にその記念碑があった。

すぐ北に山が迫るのが甲府の特徴で、富士や南アルプスのみならず、これが山都をそれらしい雰囲気にしているとかつて書いたことがあったが、それがこんなにいい山なのだからこたえられない。甲府市民はもっと誇っていいように思った。

前回歩いたときには富士山方面以外は雪雲に隠れていたが、この日は全方向の山が見渡せ、遠くは槍穂高まで指摘することができた。これくらいの標高の山では稀有な展望と言え、山都の裏山の名に恥じない。

なお、山村正光さんによると、今の地形図に片山とあるのは間違いで、これは大宮山、片山はこの山体の西の端のことを言うのだそうだ。現地の案内地図には、山村さんの言う片山にあたる部分は「西の平」となっており、大宮山は「片山(大宮山)」としてあった。

これ以来、桜と紅葉の時季に足しげく訪れるようになった。ことに前記の西の平のモミジの紅葉を見に行くのは恒例になっている(参照)

(2021.1) 
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