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         達沢山 2014.4.10



山梨百名山に選定されてから人の増えた山がいくつもあって、達沢山もそのひとつである。山に限らず人はベスト物に弱い。しかし最初は指針にはなっても、結局は他人の選んだものである。いずれは自分好みで選ぶようになればいいのだが、どんな分野でもなかなかそんな境地になるのは難しいようだ。

立沢の源頭の山だから本来なら立沢山だろうに、いつの間にか達沢山になったのかは知らない。戦前のガイドブックではすでにそうなっていた。すぐお隣の、京戸川の詰めにあたる京戸山のほうが盆地側から見るとずっと立派だが、この山にはれっきとした名前がなかった。金川に沿う旧鎌倉往還からは達沢山がすぐ目の前にあって立派に見えるから古くからこの山には名前があったのだろう。

未曽有の大雪が降ったこの年、沢筋にはまだたっぷり雪が残っていて、その上を歩いた。まるで高山の雪渓を登るようで、なかなか豪快だった。達沢山でこんな経験はもうできないだろう。

                              (2020.5) 

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