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           座光寺富士 2011.3.24



実家のある名古屋へは中央高速道をバスに乗って帰省することが多く、普段、自分で運転しているときは眺めてはいられない車窓風景をこのときとばかりじっくりと眺める。

登った山というのは自然と山並みの中から見出せるようになるものだが、今でも座光寺富士はよくわからない。富士山型から付いた名前なのだからすぐにわかりそうなものなのに、おそらくそう見えるのはわずかな地点からだけで、バスの車窓からではすぐに形を変えてしまうのかもしれない。

地元で立てたまだ新しい道標がいくつもあったが、書いてある言葉の意味はよくわからなかった。写真にある「ビンゴ」以外にも「合頂」「ヨキトギ」「クボマドメ」というのがあった。いずれも意味不明である。

普段見ている甲州側からの白峰三山が伊那谷側からだと逆の並びになるわけで、その違和感だけでなく、山容にも甲州側からのような迫力がないので、えっ、あれがそうなの、という気分がする。

その代わり仙丈岳の山容はすばらしい。甲州側の、カールを抱いたまろやかな山容から「南アルプスの女王」と呼称されるが、甲州の里からはほとんど見えない山なのだから、こんな形容は最近の登山者が言い出したことであろう。伊那谷の人里のどこからでも眺められる仙丈岳はまるで甲州側からとは正反対の猛々しい山容で、何が女王だと駒ヶ根あたりの人は小癪に思っているのではないだろうか(右三段目がその仙丈岳で、ここのところ何度も通った北笹山が、その左下に雪の稜線を見せている)。

(2016.10) 木曜山行報告へ

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