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         迦葉坂と日蔭山 2009.4.23



迦葉坂と日蔭山は、この年の3月に独りで歩いてみて、その径と樹林の良さに、これはぜひとも新緑の時季に歩いてみたいと思い、4月の木曜山行に計画したのだった。

4月では新緑にはわずかに早いかなとも思ったが、うまい具合に、この春は新緑が10日は早かったようで、初々しいとしか言いようのない緑の中を終始歩くことができたのであった。

マイカー利用だと、峠越えをする場合、車の回収をどうするかで悩む。このときは人数をたのんでタクシーを使い、歴史ある迦葉坂を全部歩き通すことができた。今では滅多に人と行き会うこともない峠道に石仏が20体以上も残っているのは奇跡的で、県内でも出色の峠道ではないかと思う。

峠越えだけでも充分楽しめたのだが、そこは山屋の悲しい性、なにかしらピークがなければ画竜点睛を欠くように思ってしまう。そこで日蔭山も加えたわけだったが、それは、この山の北側にある広い平で昼休みにすれば気分が良かろうと思ったからでもあった。

背負い上げた一升瓶のワインの栓が抜かれ、緑の中で昼の宴がはじまった。普段は運転があるので山では飲まないが、このときはたまたま妻が一緒だったのでその心配がなかった。

東京から参加の鉄人三浦さんは、ちょうど仕事上の節目のときを迎えているというので、それにかこつけて、この平を「日蔭三浦平」と名づけることにしたと当時の掲示板を読み返すと書いてあったが、すっかり忘れていた。

しかし、このときの新緑の宴が楽しかったことはよく覚えている。

(2015.4)

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