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         岩崎山〜雲母山 2006.12.21



戦前のガイドブックに岩崎山のことが出ていて、麓に岩崎鉱泉があるとあった。山そのものよりそっちの方に興味があって出かけた。まだ八ヶ岳に引越してくる前のことである。その行程をなぞったのがこのときの木曜山行だった。

前回、おそらくこれがその温泉があった場所なのだろうと思った、コンクリートの基礎だけが残った場所には、勝沼町の新しい看板が出来ていて、やはりそこが岩崎鉱泉跡だった。山の北側で、しかも今ではあたりは杉檜の林で薄暗く、気分まで滅入りそうな場所だから、これではよほどの効能でもなければ温泉としてはやっていけないだろうと思った。とっくの昔に廃業したらしい。

林の中に地形図の破線どおりに道筋が残っていて、さほど苦労もなく稜線に出る。尾根道はなかなか雰囲気のいい自然林であるが、肝心の岩崎山は、西側の檜の植林が伸びて、まるで愛想のない頂上で、枝越しに笹子の山々や初狩の家並を望むのみだった。長居は無用と早々に出発して、こんなときでもなければ登ることはない雲母山へ向かうことにした。稜線のところどころから南アルプスの長大な山脈を望むことができた。

雲母山に最初に登ったときには北面が伐採してすぐで大展望が得られたが、すでに灌木が伸びていた。下山は、駐車場所の大口沢へ向かって恐ろしく急な尾根を下った。新たにできた林道に尾根が断ち切られていたので、モルタル壁の低いところを探して下る。藪山で怖いのは林道のモルタル壁である。その後も半分尻をつくようにして何とか下りはしたものの、また行こうよとは言えない行程ではあった。

(2015.2) 木曜山行報告へ

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