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小倉山　2006.2.23 2003年の暮れに『山梨県の山』(山と溪谷社）の担当を依頼されたのは寝耳に水の話だった。それまでにガイドブックに関わったのはわずかな回数でしかなかったので、なんで自分に白羽の矢が立ったのかと思ったものだったが、山宿の主人としては願ってもないチャンスには違いないと引き受けることにした。 その年の初めから集客対策として月一回第3水曜日に山行を企画していたのを、翌2004年から週一回木曜日に実施するようになったのは、ガイドブックの取材をする必要からで、要するに今に続く木曜山行とは、同行者から参加費をもらって取材費を浮かそうという一挙両得を狙ったのが発端だったのである。 それから2年あまり、ガイドブックがやっと日の目を見た。それでこの小倉山が出版記念山行となったのだったが、そんなお祝いの山だから、頂上に好都合な建造物があるこの山にしたのだったか、偶然そうだったのかは忘れてしまった。いずれにせよ酒や食材を持ち寄ってくれたのは参加者の厚意によるものだった。 駐車場から登るだけではさすがに簡単過ぎるので、上条峠にまず登って周遊することにした。上条峠への径は短い間だがなかなか林の雰囲気がいい。名物のザゼンソウはやっと数株が頭をもたげていたくらいで、まだほとんど人影を見なかった。 （2015.1）　木曜山行の報告へ