北杜市の太陽光発電の惨状について

日本一の日照時間を観光の売りにしている北杜市は、市としても太陽光発電を後押ししてきた。市の誘致でできた巨大な太陽光発電の実験場もある。

東北大地震に伴う原発事故をきっかけに再生可能エネルギ―による発電が一気に脚光を浴びることになった。太陽光に恵まれた北杜市では無機質なソーラー発電パネルがいたるころで地面を覆いだした。しかし程度の差こそあれ、同様の事態は日本中で起きていることだろう。

雨後の筍とはこのことで、おそろしい勢いで空地どころか林まで切り開いてソーラーパネルが敷き詰められている。これを見苦しいと思わないのは、かなり美的感覚の欠如した人間だろう。

この現状を憂いている人は当然いるはずで、我が家に「太陽光発電を考える市民ネットワーク」という集まりから、市に景観条例の改正を訴えるパンフレットと署名用紙が届いた。それによると、2014年10月現在で大小556件の発電施設があり、さらに3000件以上が認可されているという。

今でも目障りだというのに、もし認可された全部が設置されればこの6倍ものソーラーパネルが土地を覆うことになる。正気の沙汰ではない。

そもそも不安定きわまりない太陽光発電など、自宅の屋根にパネルを乗せて充電し、ちょっとした照明くらいに使えればいいもので、自宅内で完結させるべきものである。余剰の電気が売れるとなったからこの騒ぎになった。電力会社が買った分というのはすなわち太陽光発電をしていない人間が分担して払うことになる。自宅の設備を電気を売った金でまかなってそれで省エネに貢献している顔をするとは笑止である。

政治がおかしな法律を作ったのが悪いのは当たり前だが、投機目的で踊らされる金の亡者どもも同じくおかしい。先日九州電力が買い取りを停止して、その説明会に集まった事業者らが4800人もいたという。投機目的で、つまりは一種の博打をしたのに、それに負けて文句を言うとは恥知らずというしかない。こんな制度が破たんしないはずはないという先見の明がなかっただけの話なのだ。

ともあれ、署名活動には協力したいと思い、私のサイトでもパンフレットを読めるようにし、署名用紙も印刷できるようにした。市の方針が変わらないようなら市長をリコールしたほうがいい。そのときばかりは勇んで選挙に行こうと思う。

署名用紙PDF(文字をクリックして用紙を印刷してください・署名できるのは市民には限りません。この馬鹿げた風潮を苦々しく思っている人なら誰でもいいのです。)