斑山(谷戸、若神子)

わざわざ遠くに出かけなくとも正月にふさわしい山など地元にいくらでもある。斑山の南北に長い尾根からは、枝に邪魔されるとはいいながら、わが国を代表する雪白い山々を眺めることができるのである。もちろん富士山も彼方に神々しいが、何といっても、久しぶりに雲が取れた八ヶ岳の白さがすばらしい。こんな山を正月から歩いている物好きは多くない。誰にも会わぬまま下山した。そして夕方まで、賑やかな新年会がロッジで延々と続いたのである。
三窪高原から鈴庫山(柳沢峠)

ツツジの頃にはにぎわう三窪高原も、冬に訪れる人は少ない。平日となればなおさらで、結局誰一人に出会うこともなかった。まるで春のように富士や白峰はぼんやりと空にとけ込んでいる。雪が凍って足元に気をつかうところもあるが、それでもごくのんびりと高原らしいゆるい傾斜を歩くことができた。高原からいったん下ってたどりつく鈴庫山の頂上は片側がすっぱっと切れ落ちた岩場で、甲府盆地方面にさえぎるもののない展望が得られた。
石割山から大出山(御正体山、富士吉田)

石割山からは富士山はもちろん、ずらっと並んだ南アルプスがすばらしい。小金沢連嶺や雲取山まで眺めることができた。富士山に向かって尾根を下降する。眺めが開けるたびに大きくなっていく富士。ゴールとしたホテルマウント富士からダイアモンド富士が見られるというので、ホテルの中庭で2時間くらいも落日を待つことになった。そのショーはほんの数分、あっという間に太陽が富士に消えると、ぐっと寒気が強まった。
萱ダワから石ッコツ(御所平、瑞牆山)

扇山の予定だったが、この冬はじめての雪らしい雪が降ったのでスノーシューへと切り替え、川上村の高登谷高原を起点に日本の中央分水嶺を歩くことにした。稜線から望めるはずの南アルプスや八ヶ岳は雲の中だったが、何といっても、ふだん見慣れぬ姿の瑞牆山が迫力がある。石コツの手前から適当に山腹を下る。無雪期なら往生するだろう笹薮や岩の斜面も新雪に覆われ、スノーシューが威力を発揮した。
三方分山からパノラマ台
(市川大門、精進湖)

好天の予報に、昨日も富士山漬けの1日になるかと思ったが、精進湖畔に着いたころには、すでに富士はかなり雲におおわれていた。富士が見えればいやでも主役になってしまう御坂の山歩きだから、それならそれで他の山山や木々の様子が俄然注目を浴びようというもの。幸い、雲は富士山にかかっているだけで、東に延びる御坂主稜や甲府盆地周辺の山山の眺めは充分に楽しめたのであった。
兎藪(茅ヶ岳、若神子)

西側から兎藪へ達するルートは、概して傾斜がゆるいので、雪さえあればスノーシュー登山に好適である。そして思いがけなく、直前に雪が降り、時機は到来した。こんな山に登る物好きは少ない。しかも積雪期とあってはなおさらで、終始バージンスノーを独占はしたのだったが、意外なことに、尾根のすぐ下で東西から林道工事をしていて、高巻きをさせられたり、法面をロープにすがって滑り降りたりという苦労をさせられた。
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